2010年3月8日(月)午後2:30更新
【主な重要経済指標】
⇒ http://www.acefx.jp/read/indicator.html
【主要通貨の見通し】
1.ドル/円
先週はギリシャの財政不安からユーロ売り・円買いが進んだ。円は対ドルでも相対的に上昇し、4日に約3カ月ぶりとなる88円072銭まで円高が進んだ。しかし、5日付け日経新聞朝刊で「日銀が4月にかけ追加緩和を検討」と報じられたこと、5日夜に発表された米国2月の雇用統計が予想外に改善していたことが強材料となり、ドルは上昇に転じた。雇用統計は当初、豪雪による影響で落ち込みが予想されていたが、失業率9.7%(予想9.8%)と前月と同水準に収まり、非農業部門雇用者数は-3.6万人(予想-6.4万人)と上振れした。これにより、米国の雇用と景気が回復しているとの見方が強まり、米国10年債利回りは一時3.70%台まで上昇、ドル円は90円台を回復した。今週も米景気の回復から米国金利上昇期待から、金利差を意識した「ドル買い・円売り」が進みそうだ。日銀の追加金融緩和策検討に加えて、外為特会の借り入れ上限が5兆円に拡大されたたことも、心理的に「円売り介入」との思惑を強めている。円キャリートレード再開の可能性も強まるだろう。テクニカル的には、日足の一目均衡表は、ろうそく足が再び雲の中に入り、強弱感は中立となった。91円ブレイクとなれば、「雲」を突き抜けるため買い転換することもあり、円安への注意が必要だろう。
予想レンジ:ドル/円=88.500円〜92.000円
2.ユーロ/ドル、ユーロ/円
ユーロの下落も一服し、短期的には上値を試す展開になりそうだ。先週4日に発行されたギリシャの新発10年債(50億ユーロ)に対する需要が旺盛だったことから、ギリシャ問題に関して楽観的な見方が広がった。5日の米雇用統計が予想外に改善していたことから、米国景気や雇用情勢に対して楽観的な見方が広がり、リスク許容度が高まった。不安係数VIXは17.39ポイントと下落している。選好型のドル売りも強まった。対ドルは1.35台が概ねサポートされたことで底値感も固まり、目先は上値をうかがう動きとなりそうだ。とはいえ、EUや独首相はギリシャへの直接の金融支援は否定しているため、完全に安心できる状況でもない。ユーロドルに関しては、1.40000ドルを回復するかどうかがポイントになろう。一方、ユーロ円は、日本の追加金融緩和策を背景に円売りが強まる可能性があり、リスク許容度が高まっている状況では125円乗せも想定される。
予想レンジ:ユーロ/ドル=ユーロ/ドル=1.36000ドル〜1.39500ドル、ユーロ/円=121.000円〜125.000円
3.英ポンド/円
先週は、「ギリシャの次の財政危機は英国か」と報じられたほか、英保険大手プルーデンシャルが「米保険大手AIGのアジア部門を355億ドルで買収する」と発表したことを受けてポンド売りが強まった。しかし、日本の金融緩和策実施報道ユーロが対円で上昇し、米国の雇用統計が改善したことを受けて、欧州通貨が買い戻され、ポンドも反発に転じた。短期的には先週の地合いを受けて上昇しても、英国の景気低迷や政局不透明感、財政悪化懸念や格付け引き下げ懸念など弱材料は一掃されていない。戻りも限定的だろう。
予想レンジ:ポンド/円=135.000円〜140.000円
4.豪ドル/円
先週2日に開催された豪準備銀行理事会で予想通り政策金利を0.25%引き上げたこと、豪第4四半期GDPが前期比+0.9%と前期の同+0.3%から改善したことで、豪ドルは反発に転じた。中国全人代で金融引き締めに関して新たな引き締め策が出なかったことを受けて下値リスクが回避された。米国の雇用統計の改善により、リスク許容度が高まり、株価が反発し、原油や金などの商品相場も堅調に推移していること、不安係数VIXが低下していること等から資源国通貨である豪ドルには追い風が吹いている。年内の追加利上げも想定され、日銀の金融緩和策により円キャリートレードが再開される期待もあるため、投資家の豪ドル買い意欲は高まるだろう。
予想レンジ:豪ドル/円=79.000円〜85.000円
5.NZドル/円
豪ドルが下値を確認し、反発に転じたことで、同じオセアニア通貨であるNZドルも出直り基調が強まるだろう。日本の追加金融緩和期待に加え、VIX指数の低下から、円キャリートレードの再開が期待され、豪ドル同様にNZドル投資対象になるだろう。今週11日に開催されるNZ準備銀行理事会では、金利は据え置きが予定されているものの、声明文で利上げに関する言及があるかどうか注目される。
予想レンジ:NZドル/円=61.000円〜66.000円
6.南アランド/円
先週は、VIXが下落の一途を辿り、それと相反するかのように南アランドは上昇している。日銀の追加金融緩和策が期待されること、米国の雇用統計が改善したこと等からリスク許容度が高まり、資源国通貨であり高金利通貨でもある南アランドは投資対象になりやすい。すでに対円で12円を回復しており、下落場面では買い拾われる展開となろう。
予想レンジ:11.800円〜12.450円
(*)データは3月8日(月)午後2時のデータを使用しています。
(*)参考ニュースベンダー:GI24
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